しかし、心配性の岡本さんは肝心の蚊取り線香を日本に忘れてきた笑。 |
いつかおっさんになったら登ってやろう。頂上でガタガタ震えながら絵を描いてやろう、 |
スタート〜マンダラハット
Photo : Koichi Matsuda©
出発地点からは森が広がっている。キリマンジャロ登山では、高度が広範囲に渡るため、 |
マンダラハット〜ホロンボハット
ホロンボハット〜キボハット
2013年9月10日
空は晴れ渡っていた。
キリマンジャロの弟分のような山がある。
アストン曰く、MAWENZI という名前だそうで、
切り立った崖のような荒々しい形状をした山だ。
キリマンジャロよりは標高が低いが、
ロッククライミング的な技術が必要なようで、
登るのは非常に困難なのだそう。
今日は朝からキリマンジャロ山頂がよく見える。
少し歩いたところでアストンに
「一番彼女(キリマンジャロ)がきれいに見えるところを教えて」
というと、
「もう少しいったところがおれは一番好きさ」
といって教えてくれた。
その場所には座りやすい大きな岩がごろごろしていて、
背の低いかわいらしい感じの植物が並ぶ絶好の見晴らしの場所だった。
僕は即座にその場所をスケッチする。
岡本さんはそんな僕たちの様子を映像に記録したり、
写真を撮ったりしながら、待ってくれた。
でもたまに
「ちょっとじゃまやからそこどいて!」
的なことを言ってスケッチさせてくれないのが岡本さん的ユーモアのようだ。
アストンにただ待っていてもらうのも恐縮なので、
「一緒に描こうやぁ!」
といって誘ってみた。
最初はとてもいやがっていたのだが、
やはりまんざらでもない様子で、
予備のスケッチブックとペンを渡すと一緒に描き始めた。
アストンの絵はまず10秒ほどで仕上がった。
山の輪郭をささーっと描いただけだったので、
もう少し近景にあるものなども描いてみるようにしてもらった。
僕のスケッチの手法はどんな人でもなんか味が出る用に描けるようになっている。
僕自身モチーフを完璧にとらえているのではなく、
モチーフと自分との間に存在する空間を描いているので、絵はいびつである。
近景や手前にいる自分たち人間も描いてもらうと、
最後に日付、サインをしてもらった。
うん、実によく絵になっている。
僕の中でおもしろかったのは、
この横長の山モチーフに対して、
スケッチブックを縦に使用したことだ。
このことで、山以外のモチーフをしっかり描き込むことができて、
普通のキリマンジャロではなく、アストンらしい風景が広がった。
僕はこの道の行程の中で、高度の違う2のキリマンジャロの絵を描いた。
本日のランチも中身は同じ。
休憩場所で日本人カップルと出会った。
二人は名古屋と東京の遠距離恋愛中なのだそう。
そんな関係の二人がキリマンジャロに一緒に登っているなんて、
なんてロマンチックなんだろう。
岡本さんと二人でアストンに叫んだ。
「恋っていいね!」
少しずつ疲れが出て来たのか、食欲が減って来た。
この日のランチはチョコレートとパイナップルジュースだけを接種した。
最終キャンプ地点のキボハットに到着する頃にはなんだかんだで
岡本さんも僕も疲れて来ていた。
慣れない環境、4000Mを超える高度の中では、しらずしらずのうちに
身体に以上が出始めている。
僕は富士山でも高山症状が出るため、この時点で
少し頭痛の症状が現れたりしていた。
朝晩半錠ずつのダイアモックスを服用していたので、
それほどでもなかったのかもしれない。
キボハット〜ウフルピーク
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2013年9月13日 |